公共施設外構部の木質化促進で
国産材の需要拡大につなげる

(栃木県では外構部の木質化が促進されています)

2010年に「公共建築物等木材利用促進法」が施行され10年を経過した時点で、法の改定があり「都市(まち)の木造化推進法」となり公共施設だけではなく民間の建築物の木造化が推進される法律が施行されました。建物での木質化はかなり進みましたが、公共施設の外構部の木質化はほとんど進んでいません、特に国産材は朽ちることから耐久性能に問題があり、普及はほとんど促進されておりません、国産材の外構部での木質化が促進されれば、国産材の利用拡大に大きく貢献するのではないでしょうか。

栃木県の公共施設の木質化事例

2024年1月1日に能登地方で大規模な地震が発生し、多くの建造物が倒壊しました、その中にはブロック塀も含まれブロック塀の危険性が改めて実証されてしまいました。

2018年に大阪府北部地震が発生し、公共施設である小学校のブロック塀が崩落し、小学生が犠牲者となりブロック塀の危険性が問われ、多くの自治体でブロック塀の点検が行われ、林業の盛んな栃木県では、公共施設のブロック塀や石積塀の木質化プロジェクトが行われ、その時に自社の案が採用され、栃木県庁塩谷庁舎の大谷石塀の上部を木製の塀としました。

右側の写真は、中禅寺湖畔にある日光博物館の独身寮のブロック塀を、木製フェンスにリニュアールした写真です、通学路にブロック塀が面しており、老朽化したブロック塀が危険なために、栃木県がリニュアールを行ったものです。

栃木県以外の公共建築の木質化

神奈川県の桧を利用し地産地消で設置された、100×50の格子です、格子はストレートピン工法で固定し、デザイン性の高い屋外での木材利用です。

港区は建物の木質化に力を入れており、国産材の利用拡大のため、「みなとモデル二酸化炭素固定認証制度」区で承認しており、5000㎡の建築物には一定の国産材の利用を条例で定めており、国産材利用による二酸化炭素削減に貢献しております。

港区の保育園の木質化は、都会の木質化の一つであり、子供の木育にも一役貢献するのではないでしょうか。

那須庁舎動画